日記:セキュリティのセの字もない家とミラクルファインプレー
また家の話になってしまう……。
が、今回はまだ見ぬマイホームではなく現在住んでいる実家の話である。
我が家はひとつの家が面積の狭い3階建てで、それが並んでいる形である。メゾネットタイプというのかな?外観がかわいくて好き。
集合住宅であるため、防犯のために暗証番号を入力して開けるエントランスがある。ちなみに、10年近く暗証番号が変わっていなかったせいで、使われていた数字のボタンだけが剥げている。剥げているボタンを考えうるパターン総当りすれば、いつかエントランスが開くという仕組み。ウケる。(これは暗証番号が変わったため心配なくなった。ボタン剥げてるけど)
専用の鍵をかざしても開けられていたが、現在は壊れているため鍵をかざしても開かない。
そう、そのエントランスが壊れたのである。
過去に「勝手に開く」「開いたまま閉まらない」など数々の不具合があったが、勝手に開くのはセンサー付近が汚れていたから、閉まらないのはレール部分にゴミが詰まっていたからだった。今までは住民が少し手入れをすれば問題が解決していたが、今回はそうもいかなかった。
「暗証番号を入力しても開かない」はさすがにどうすることもできないでしょう。管理会社に問い合わせたところ、なんかもう中身がイカれてるらしい。業者に修理して貰う必要がある。
ちなみに、開かなくなった日に我々はどうしたかというと、エントランスの電源を切り、人間の腕力を以て扉をこじ開けた。エントランス故障慣れによりサバイバル精神が着実に養われている。
そしてなんと管理会社に修理の打診をしたのは1年以上前である。
まだ直ってないんかい。
ではこのエントランスが機能していない一年間どうしているか。
答えは簡単、エントランスの扉を半開きのままにしているのだ。
意味、無!
さっき暗証番号のくだりを書いている時に「新しくなった暗証番号なんだったっけ……」と思うくらいにはエントランス開きっぱなし生活である。自転車で帰ってきた時にスムーズに入れて便利ではあるが、セキュリティのセの字もない。
なんでこんなに放置されているのかは分からないが、はやく直ってほしいなと思う日々である。
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そしてそれとは別に、我が家だけ壊れている箇所がひとつがある。
それがまさかのインターホン。家の機能のうち3割くらいを失っている気がする。しかもインターホンの壊れ方のベクトルがおかしい。
「インターホンが壊れた」と聞いたら普通「鳴らない」ベクトルの故障を想像するでしょう。
ところが我が家のインターホンは「なんでもない時に緊急警報が鳴る」という迷惑かつホラーベクトルの故障である。怖。
しかもこの緊急警報、何のための物なのかよく分からない。緊急時のためのものであるのは自明だが。鳴ったところでうるさいだけで、管理会社に連絡が行ったりするわけではないらしい。
初めて緊急警報が鳴った日、人生で初めて聞く音すぎて私と母は恐怖で半泣きだった。父はぐーすか寝ていた。頼りにならないな。
ちなみに鳴ったのは夜中の3時である。最悪か。音を文章で例えるのは難しいが、一番近いのは緊急地震速報。最悪。どうやって止めればいいのか分からず戸惑っていたら、女声で「緊急警報です」とか喋り始めて最悪が加速した。音量もデカいし。
真夜中の警報を忘れかけていたある日から、どんどん鳴る頻度が上がっていった。
鳴った瞬間インターホンに走り寄り、カルタ取りのようにボタンを押下し警報を止める作業に慣れてきた頃、家族全員が爆音警報とカルタ取りに限界を覚えた。そして限界を覚えた父は潔くインターホンの電源を切った。
ちなみにこれは確か
吹く風が春めいてきた頃だったので、もう半年ほど前の話である。
約半年間、我が家ではエントランスで「ピンポーン」を鳴らしても家の中に届かない仕様である。だめじゃん。
しかしエントランスが故障中なおかげで、配達員はピンポンを経由せずとも敷地内に入る事ができるのだ。ミラクルファインプレーかよ。
配達員は荷物を抱えたまま家の前までやってきて、扉を「ドンドンドンドン!」することで配達ミッションを遂行している。(たぶんピンポン押してくれてるけど鳴らないから……)忙しいのに本当にごめんな……。悪いのは一生直してくれない管理会社だから……。ちなみに家のドアをドンドンされるのはなかなか心臓に悪い。
エントランスとインターホン、奇跡の共同作業により事なきことを得ているが、一刻も早くどちらも直ってほしいなと思っている。
おわり